ジブリアニメの「耳をすませば」に出てくる人気キャラといえば、バロンがあげられると思います。
「猫の恩返し」と違って、「耳をすませば」に出てくるバロンは猫の人形です。現実世界では話すことはないんですが、
雫がバロンを主人公にした小説の物語を考えているときに、雫の想像の中でバロンが雫に話しているシーンがあります。
あのバロンの声って誰なんでしょうか?なかなか渋い声ですよね。
バロンの声優は誰?
「耳をすませば」のバロンの声優をしていたのは露口茂(つゆぐちしげる)さんです。
露口茂さんはあの昭和の名作ドラマ、太陽にほえろの山村刑事役で活躍した俳優さんですね。
彼は俳優業以外に声優もされていて、「シャーロックホームズ」などの海外ドラマの吹き替えとかもされていました。
そんな露口茂さんに宮崎駿さんがバロンの声をやってほしい、との依頼があったそうですね。
Wikipediaによると、
COMIC BOX 1995年9月号のインタビューでは露口自身が「宮崎さんから依頼されたんですが、何しろアニメで、しかもネコの声をやるだけなんて初めてですし、こういうのはむしろ専門の方がいらっしゃるでしょうと、まずはお断りしたんですよ…宮崎さんと話しているうちにその魅力に引かれ、やはりこの宮崎さんとの貴重な出会いを大切にしたいなと思い、引き受けることにしました。」「なかなか自分で納得がいかないものですから、何度も自分からお願いして取り直させてもらったんです。何しろ猫である上に、全体のドラマの中でも核というか重要な役ですからね。台詞はほんの何行かですけどすごく重い。」と語っている。
Wikipedia:露口茂
・・・とあります。
宮崎駿さんの中で露口茂さんの声や役柄がバロンのイメージにピッタリ来たんですね。
もちろん露口茂さんは、作品では何の違和感もなく、安心感を与えるような力強くて優しい声でバロンを演じてくれてました。
バロンの彼女と西さんの彼女の名前は同じルイーゼ
「耳をすませば」に出てくる、雫が描いた物語の中では、バロンの彼女の名前はルイーゼでした。
そして「猫の恩返し」の中に肖像画として出てくるバロンの彼女もルイーゼですね。この辺は2作品の強い繋がりの現れなんですが、
「耳をすませば」の地球屋の主人の西さんのドイツ人の彼女の名前もルイーゼですね。
西さんの彼女のルイーゼは「耳をすませば」に登場してます。
地球屋で西さんがうたたねしているときに見た夢に出てきた女性がルイーゼですね。
もうルイーゼだらけです(笑)
でもこのルイーゼだらけなのは不思議な偶然なんですよね。
西さんは雫の書いた小説を読んだ後、雫に人形のバロンの思い出話を雫に話すんですが・・・
西さんがドイツに留学してたあるとき、付き合ってたドイツ人の彼女とデートしてたカフェでバロンに出会ったこと。
どうしても欲しくてバロンを譲ってほしいお店に頼んだが、バロンの彼女が修理中でまだ戻らないから、2人を引き離すわけにはいかない、と断られた。
西さんの彼女が、バロンの彼女が戻ってきたら自分が引き取って、バロンと彼女をかならず一緒にするから、とお店に頼んでくれて、西さんがバロンを譲り受けることことができた。
その後、西さんは日本に帰国、西さんも、バロンも、再び彼女に出会うことはなかった。
・・・西さんはそんなバロンの切ないエピソードを雫に話してあげます。
でもですね・・・
雫は西さんからその話を聞く前に、バロンの彼女をルイーゼと名付けて、物語を創ってました。
西さんも雫の小説を読んでその事実にビックリしてましたが、これは単なる偶然とは思えないですよね。
この事実から、雫は実はルイーゼの生まれ変わりだった、という説も出てくるのも納得です。
雫は地球屋でバロンに出会ったときから、
ふしぎね、あなたのことずっと前から知っていたような気がするの。
時々、たまらなく会いたくなるわ
・・・と語りかけてましたし。
本来なら・・・・
バロンのことを何も知らないはずの雫が考えた、バロンを主人公とした物語の中に、ルイーゼという名前なんて出てくるわけないんです。
さらに、雫の想像の世界の中でのバロンのセリフ、
私と、いいなずけのルイーゼは、遠い異国の地に生まれた。
その街にはまだ魔法が生きていて、魔法使いの血を引く職人たちが工房を連ねていたものだった。
私たちを創ったのは見習いの貧しい人形作りだった。
しかし私たちは幸せだった。彼が人を愛する気持ちを込めてくれたから
このセリフを見ると、ルイーゼの名前だけでなくて、ストーリーも西さんの思い出話と重なりますね。
まちがいなくこれは単なる偶然ではないですよね。
それに気づくと・・・さらにメランコリックな気分になってきました(笑)
まとめ
今回はジブリアニメの「耳をすませば」に出てくるバロンのことで気になることをまとめてみました。
バロンの彼女の名前、西さんの彼女の名前が同じルイーゼであること、そしてそれを知らないはずの雫が自分が書いた物語の中に登場させてること、
いろんな要素が重なって、雫はルイーゼ(猫のほう)の生まれ変わりかも?という説を支持してしまいました。
他には、雫が考えた物語が「猫の恩返し」という説も素敵だし現実的ですよね(⇒耳をすませばと猫の恩返しとの繋がりは?原作どうし関係があった?)。
なんども観返したくなりますね。
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