2017年2月1日放送の「緊急!公開大捜索SP」で、「全生活史健忘(ぜんせいかつしけんぼう)」という病気にかかった人物が取り上げられます。
まったく聞きなれない病名なんですけど、
全生活史健忘とは・・・
「健忘(記憶障害)」という状態を主症状として、疾患概念が確立された(医学的に病気と認められた)ものです。
わかりやすく一言で言うと、記憶喪失なんですけど、記憶喪失といってもいろんな分類がありますね。
全生活史健忘の症状は?
記憶喪失(記憶障害)は医学的にかなり細かく分類されるのでややこしいんですけど、一番わかりやすく表現すると、
映画やドラマ、アニメのエピソードによく出てくる記憶喪失
になるかと思います。
いわゆる、
「ここはどこ?わたしはだれ?」
というやつですね。
悲しいストーリーから心が温まるストーリーやコメディまで、幅広いジャンルでこの記憶喪失のエピソードが使われてます。
世代や好みによって想像する作品もぜんぜん違ってくると思いますが、
洋画だとバイオハザードのヒロイン(ミラジョボビッチ)の最初とか、
アニメだと北斗の拳のアイリ、東のエデンの滝沢くん、デュラララの折原臨也とか、銀魂の銀さん・・・
などの作品で、「自分が生まれてから全生活史健忘が発症するまでの記憶を失った」キャラクターが(もしくは周りの人間が)必死に失った記憶を取り戻そうとする・・・
・・・その記憶を取り戻すまでの過程に、観ている人の感情を揺さぶるようないろんなドラマがあるんですね。
物語としては王道のパターンなんですが・・・
「現実世界にほんとにこんな記憶喪失なんてあるのかな?」
と誰もが思ったことがあると思います。
実は今までに日本では70件くらいの全生活史健忘の発症例があるそうです。
症状はもちろん、物語の中と同じです。
「自分が生まれてから全生活史健忘が発症するまでの記憶を失う」
というものです。
全生活史健忘の病因は?
全生活史健忘の病因は、内部的要因と外部的要因があって、
ほとんどが内部的要因だそうです。これはいわゆるストレスですね。
人間は常にストレスにさらされてますよね。
- 仕事関係のストレス(転勤・昇進・左遷・転職・失業・退職・残業・夜勤・責任・セクハラなど)や、
- 学校関係のストレス(入学・転校・進学・退学・成績不振・いじめなど)、
- 家庭関係のストレス(上司・同僚・部下・取引先・友人・先生・隣人・家庭・嫁姑など)、
- 身体関係のストレス(疲労・病気・ケガによる健康喪失・妊娠・出産など)
あとは、離婚・家族との別居や死別・友人との死別などの喪失体験とかも大きいですね。
↑なんかこれ見てるだけでテンション下がりますね。
そんなストレスが極限まで高まって突然、全生活史健忘が発症することがほとんどだそうです。
あとはまれに外部的要因の場合があります。事故などで脳震盪などの衝撃が原因になるケースですね。
映画やドラマ、アニメはこっちのパターンが多いような気がします。
全生活史健忘の治療法は?
全生活史健忘の治療法はまだ確立されていないそうです。
今までに全生活史健忘が発症した日本人およそ70人のうち、治療に成功したのは数人程度だそうです。
現時点での治療方法としては、まずは本人の記憶の手がかりになると思われる対象に少しずつ触れさせることですね。
これは物語でもよくあるシーンです。
過去に読んだ本を読ませることで意味記憶(学んだ知識とかの客観的情報)に働きかけたり、
思い出の場所に連れていくことでエピソード記憶(過去の出来事や体験)に働きかけていく、などですね。
他には、麻酔分析療法や催眠療法などで、本人の意識レベルを下げて(意識をもうろうとさせる)、過去の質問を繰り返しして記憶の情報を本人の口から引き出していく、という手法です。
潜在的な部分に働きかける、ということでしょうか。
ただ、こういった治療をしなくても突然治ったりする人もいれば、何年かけても結局治らない人もいるみたいですね。
人間の記憶なんて同じものは2つとないわけですし、治るきっかけも人の数だけありそうですね。ほんとうに難しいです。
まとめ
今回は2017年2月1日放送の「緊急!公開大捜索SP」で、「全生活史健忘(ぜんせいかつしけんぼう)」という病気にかかった人物が取り上げられるということで、全生活史健忘のことをいろいろ調べてまとめました。
この病気の病因のほとんどが、ストレス、ということは・・・現代社会を生きる人なら誰でも発症する可能性はある、ということです。
こんなご時世なのでストレスをゼロにするなんて絶対ムリですけど、今の生活に心や体が喜ぶようなことを少しずつ取り入れていこうと思いました。
美味しいものを食べたり、たくさん話したり、運動したり・・・自分だけのストレス解消法を見つけたいところですね。
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