最近JASRACがなにかと話題になってますね。
ネットでは、JASRACという会社自体は巨大な著作権ビジネスでめっちゃくちゃ儲かってる、というイメージがあるそうですが、
たしかに最近のJASRACのニュースを見ていると、
JASRACが、ヤマハや河合楽器製作所などが経営する、音楽教室で演奏される音楽の使用料(著作権料)も徴収する、と発表(年間で年間10億~20億円)したりと、
かなりのお金がJASRACに転がり込んでいるようなイメージがありますね。
今回は実際にそこで働く社員さんたちはどんな仕事内容で、収入はどれくらいなのか、がちょっと気になったので調べてみました。
JASRACってどんな会社なの?
JASRACの正式名称は、
一般社団法人日本音楽著作権協会(にほんおんがくちょさくけんきょうかい)です。
JASRACの事業は大きく分けると2つ、
- 音楽著作権の管理業務
- 私的録音録画補償金の分配業務
です。
調べると小難しい言葉がたくさん出てくるのでわかりにくいんですが、最近話題になってるのは、音楽著作権の管理業務のほうですね。
この業務は簡単に言うと・・・
著作権者が、著作物を守るためのお手伝いをする業務
と言っていいと思います。
例えば・・・
ある曲を作った作曲家(著作権者)がいたとします。日本ではその曲には自動的に著作権が付きます。
著作権は、その著作物が使用されたときに、著作権者(この場合は作曲家)が使用料を得ることができる権利です。
また、無断で使用されたり、盗作されたりすることから守るための権利でもあります。もしその曲の無断使用や盗作が発覚すると、著作権者は賠償金を請求できます。
でも・・・
この広い日本で、曲の無断使用や盗作などを管理するのは、個人では難しいです。
たとえ組織であっても、日本全国の曲の使用状況などを管理する資金やノウハウをもっていなければ、管理が難しいです。
そこでJASRACの出番です。
あなたの代わりに、曲の無断使用や盗作を管理しますよ。その代わり、あなたに入る曲の使用料(著作権料)の一部を手数料としてもらいます。
JASRACの「音楽著作権の管理業務」はこんなビジネスモデルの上に成り立っている業務なんですね。
最近ネットで問題視されているのは、このJASRACの管理業務がどうもうさんくさい、という部分です。
よく言われるのが、
管理と使用料の徴収を徹底的にやっているわりには、使用料が著作権者まで行ってない、ということです。
この辺は有名なミュージシャンがツイッターなどで発言してますね。
実はJASRACは社団法人なので、一般社団・財団法人法に基づいて非営利目的の運営が法律により定められています。
そのわりにはかなりガメつい使用料の徴収や、その使用料が著作権者に十分に支払われてない、という情報もたくさん回ってるので、
もうツッコミどころ満載な感じなわけですね。
JASRACの仕事内容は?飲食店や美容室と交渉?
とうぜんJASRACも大きな組織なので、いろんな業務や仕事内容があります。
その中でも一番気になるのは、やっぱり使用料の徴収、ですね。
とあるサイトに社員の口コミが掲載されていたんですが、やっぱり「支払督促」という仕事がキツイみたいですね。
新入社員がまずやることは、地方のスナックなどの違法音楽利用者の契約締結の交渉、だそうです。
店内で無許可で利用している(・・・と、みなした)BGMの利用料や、滞納利用者のへの督促をするんですね。
これはちょっと仕事としてキツそうですね。かなりメンタルが鍛えられそうです。
ちなみにこの音楽使用料の徴収の強引さも、ネットではちらほらと話題になってます。
飲食店や美容院に対する徴収の内容とか、ググると出てきますね。
男性は入社してから5年はこの業務をするそうです。キャリアを積んでいくと都会のライブハウスとか、規模の大きい仕事をまかされるようになるんでしょうか?
JASRACの社員の収入はどれくらい?
そんなJASRACで働く社員の収入ですが、平均年収は700万円、という情報があります。ほんとのところはどうかはわかりませんが、けっこう高いですよねこれ。
外資系の商社マンに負けないくらいの年収です。社団法人なのに。
他の組織と同じく、企業のトップは超絶もうかってるとは思いますが、社員にも多少はその恩恵がある、ということでしょうか。
某サイトの口コミでは入社8年目、30歳で、500万円~600万円、と書かれていました。
あと福利厚生がかなりしっかりしているそうで、年齢にもよりますが住宅手当はほぼ全額負担で、出張手当、交通費、食費補助、文化振興手当て、などかなり手厚いという意見もありました。
やっぱりこの社団法人はかなり儲かってそうですね。
まとめ
今回は最近何かと話題になっているJASRACという社団法人のことを調べてまとめました。
仕事内容はかなりキツそうですが、収入はそれなりに高くて福利厚生もしっかりしていて、働く側からすると、
どっちかというとホワイト企業
という印象を受けました。
でも、使用料を強引に徴収される方はたまらないでしょうね。
もちろん、使用料を意図的に支払ってない店舗や延滞している店舗もたくさんあるでしょうから、貢献している部分もいっぱいあると思います。
ただ、良くないうわさが多すぎますね。
ビジネスモデル的には、グレーな領域を作りやすい部類に入ると思うので、これからまだまだ賛否が分かれたり、炎上したりしそうですね。
でも、音楽の消費者(ファン)にとっては、好きなミュージシャンに曲の使用料が正しく入ってくれた方がうれしいですよね。
なんとかならないんですかねこれ。
完全に非営利なのは公益社団、非営利型と営利型を選択できるのが一般社団。ジャスラックは一般社団なので、非営利運営を法律によって定められてはいない。