元海上保安庁次長で元新潟県副知事の花角英世氏が、自民党、公明党の支援を受けて
6月10日投開票の新潟県知事選に出馬することになりました。
悪い意味で全国的にその名を轟かした、前知事の米山隆一氏の辞任に伴う選挙ということで、
今回の新潟県知事選の結果は新潟県民だけでなく、全国から注目される選挙になることでしょう。
対抗馬としては、
立憲民主党や共産党が推薦する、元新潟県議会議員の池田千賀子氏と事実上の一騎打ちとなる見込みで、
世論調査による支持率も拮抗しているとのこと(⇒池田千賀子の評判や経歴は?原発再稼働には慎重みたいだけど)。
元新潟県議会議員の池田千賀子氏と比べると、花角英世氏は元新潟県副知事を経験しています。
ただ、新潟県民にとっては馴染みのある人とは言えなさそうです。
ネットでも花角英世氏に対して、「どんな人かよくわからない」という意見も多く見受けられます。
花角英世氏はいったいどんな人なんでしょうか?
花角英世氏はどんな人?経歴は?
花角英世氏は1958年の5月に新潟県の佐渡に生まれました。
高校は新潟高等学校を卒業していますが、この高校は進学校として新潟県内ナンバーワンで、
東京大学や京都大学などの難関大学への合格者を毎年輩出している高校ですね。
花角英世氏は新潟高校を卒業して東京大学法学部に入学、
1982年3月に東大を卒業して、4月に現在の国土交通省に入省します。
その後は
2008年7月には国土交通省総合政策局観光政策課長、10月に観光庁総務課長を務めて、
2013年の4月に新潟県副知事に就任します。
そこから驚くことに、
2015年の9月には海上保安庁の次長に就任しています。
今回の選挙に出馬するために海上保安庁次長は今月に辞任しましたが、
いったいどういう経緯で副知事から海上保安庁次長になったのか・・・気になりますね。
花角英世氏は二階俊博総務会長が運輸大臣だったときに、二階氏の秘書官をしていたこともありますし、
人脈やコネはかなりありそうですが。
前の知事とは比べ物にならないほどの大物な気がしますね。
今回の選挙では花角英世氏は、自民党、公明党の支援を受けて出馬していますが、いったいどんな意向が働いて出馬することになったんでしょうか。
花角英世氏は将来的に原発ゼロって言ってるけど?
今回の新潟県知事選挙の争点は、「原発再稼働問題」だと各メディアは報じています。
対抗馬の元新潟県議会議員の池田千賀子氏はもともと再稼働慎重派で、そこに断固再稼働反対の立憲民主党や共産党が後押ししているので、選挙でもその方向で行くと思います。
一方で、自民党、公明党の支援を受けている花角英世氏はどうかというと、意外にも再稼働慎重派ということを表明しています。将来的には原発をゼロにするとまで言っています。
自民党の推薦なら原発推進派となるのが自然のように思われますが(公明党は反原発ですが)、
今の流れで原発再稼働を匂わせると選挙で不利になるから、慎重は姿勢をとっているのかもしれませんね。
まあいずれにしても、原発再稼働するにしてもしないにしても、柏崎刈羽原発を廃炉にしようと思ったら今から始めても40年くらいはかかるしコストもめちゃくちゃかかります。
それ以前に、日本の原発をゼロにする方向にするにはアメリカとの兼ね合いもありますし今のままでは現実的に不可能です。
なので、
原発を再稼働するかどうかの議論や原発をゼロにするかどうかの議論よりも、
もうすでにそこに存在してしまっている原発と、どう向き合っていくか、を現実的に、具体的に議論していかないと何も変わりません。
そもそも、
柏崎刈羽原発は発送電を停止しているだけで、発電所そのものはバリバリ動いています。
発電所の原子炉内で、核(ウラン)燃料棒の「 崩壊熱による発熱」は今でも続いていますし、その原子炉を冷やす「 冷却運転」 も続いています。
つまり、
発送電を停止していても、原発が孕んでいるリスクは何一つ変わらない、ということです。
むしろ今の原子炉の冷却運転にも莫大なコストがかかっています。
ということは、
コストや電力のことだけを考えたら、原発の発送電を再開(再稼働)したほうが全然マシなわけですね。
もちろん、それは極端な話かもしれませんが、
原発との向き合い方、使いようによっては県民にとって最適な選択肢があるとは思うんですが・・・。
原発⇒あぶない⇒再稼働反対⇒原発ゼロ
と、安易に結論付けるのもいいですが、もっと踏み込んで考えれば県民にとっていい方向が見つかる気がします。
まあ政治はいろんな人たちの権力がからんでくるので、県民にとって優しい社会というのは幻想かもしれませんが。
原発の問題ももちろん大事だけど
メディアの報道ではよく原発問題が取り上げられていますが、
新潟県の現実的な問題としては(新潟県に限らずですけど)、人口減少に少子高齢化、財政悪化など、たくさんあります。
原発問題ももちろん大切なことですけど、「そればっかり」という印象を受けると県民も不安になりますよね。
ちなみに、
花角英世氏は原発問題以外にも、新潟県にとって「一番大きな課題は人口減少問題」だとして、新幹線計画を打ち立てているそうです。
中国地方から新潟を通り青森まで日本海側を結ぶ新幹線計画があってですね、その計画に対する意気込みは並々ならぬものがあるんだとか・・・。
でもこれが、インフラを整備したら人が集まる、という役人が大喜びしそうな発想から出た計画だとちょっと残念ですね。
それよりも先に、
どうやって新潟に人を集めるか、をもっと考えてほしいんですが。インフラを考えるのはその次でもいいと思いますね。
もっともっと「この人に投票したい」と思わせてくれるような材料が欲しいところですが、
今の選挙では、
「どっちか選べ、って言われたらこっちかな」
という選び方になることが多いですよね。
ネットでは
何やってもいいから新潟をとにかく豊かにしてほしい
モリカケや原発じゃなくてまっとうな議論で選挙してほしい
理想論や能書き垂れるだけの無能などいない方がまし
という意見が上がっています。
新潟に限らず、地方に人をどうやって集めるか、どうやって稼ぐか、
をもっとシンプルに考えて実行に移してくれる人が出てきてくれることを願います。
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